宗派:真言宗 豊山派
御本尊:薬師如来
開基:金剛坊釋重圓
開創年:貞治三年(一三六四)
縁起
後光厳天皇の御代、貞治三年(一三六四)二月に金剛坊釋重圓が創建したと伝えられる。宝永二年(一七〇五)二月十日昼大火に罹り全焼し、旧記ことごとく烏有に帰したためその間の寺歴等は詳らかではないが、寛保年間(一七四一~一七四四)には元照法印により再建された。しかし、元治元年(一八六四)五月二十日の夜に再び類焼し、その後堂宇再建の機を得ず、村内の大聖山如意輪寺と合寺し正福寺とした。これが現在の当寺で、もとは西方約二百メートルの所にあった。当寺は山号が示すとおり、開山より明治維新まで行方不明者の発見に霊験あらたかな今熊神社(関東呼ばわり山・今熊大権現)の別当寺として栄え、中興の鳳明法印の代(天保~安政年間)には特に隆盛著しく麓には茶屋や旅籠が軒を連ねていたといわれる。
メモ
現在の本堂は天保11年(1840)に如意輪寺として再建されたもので向拝の上部に配された龍や獅子等の彫刻の数々は技巧を凝らしたすばらしい意匠である。また、境内裏山には桜の大樹があり、春には本堂の屋根を覆うばかりに見事に咲き誇る。尚、8月最終日曜日には地域の祭礼が行われ当寺に伝えられる獅子舞が境内で舞われた後、今熊神社へ奉納される。
年中行事
一月四日~十日の日曜日初護摩供
七月十六施餓鬼会
地図
京王八王子駅又はJR八王子駅より西東京バスで、「武蔵五日市駅(川口経由)」行「今熊山登山口」下車徒歩5分、
又は、「今熊」行終点下車徒歩7分